犯罪に繋がるケースも

まんが・インターネットカフェ、その歴史

身分証明書、提示義務に繋がる

インターネットカフェの問題は他にもあげられる。これを述べる前に1つ、念頭に入れておいてもらいたいのが、先にも話したインターネットカフェの中には身分証明書の提示を、義務としている店舗があるという点だ。会員カードがないと作れないところもあれば、中には例え作らなくても利用できる店舗もある。この辺は店舗の方針で決められているのが現状となっている。ではどうして身分の確認をしなければならなくなったのか、その理由が気になる人もいるでしょう。

端的に言えば、身元不明の人間がインターネットカフェを利用することで、そこが犯罪の温床になっていたという事例が実際に起こっていたからだ。インターネットが自由にできる、これこそがインターネットカフェが普及したがために起きた、最大の弊害と言えるのではないか。おまけにこの頃はまだメディアリテラシー、いわゆるネット上で取り交わされる不特定多数の情報に翻弄される危険性を、多くの人が理解していなかったことも関係している。当時から個人情報、特に自分の情報を誰にも知られたくないと警戒心をむき出しにしていた人は、インターネットの潜在的な恐怖を察知していたでしょう。ですがそれ以外の、あまりに無防備な人達の中には便利に囚われてそれにより生じる恐ろしさを全く見ようともしなかった。

またそれを見越して犯罪を行う輩も増えたため、インターネットカフェも取り締まりを強化する風向きが強くなる。

基本的に窃盗が多い

とある資料によると、インターネットカフェで発生している犯罪で横行しているものは何かを調査した物がある。2009年調べの統計になっていますが、それによると、

件数 %
窃盗 579件 85%
詐欺 67件 10%
強盗 7件 3%
強制わいせつ 6件 2%
強姦 2件 1%

このようになっている。やはり大部分は盗難による被害が圧倒的となっていますが、インターネットカフェで詐欺とはどういうことなのか。強盗や性犯罪も言われてみれば分からなくもない、許されるべき行為とは全くいえないものの、いまいちピンと来ないのが詐欺行為でしょう。

具体的な事件のケースが記されてはいないものの、考えられるのはネット上を介した取引などによって起きた結果と考えられる。ただこうした数字もあくまで表面的なものでしかなく、細部までのデータとなったら確認されていない事件など、いくつもあるはずだ。その代表的なケースがインターネットを用いた、匿名性を利用した個人や団体への誹謗中傷でしょう。

インターネット独特の問題

インターネットで度々問題になるのが、匿名性に託つけた有名人、あるいは一般人への誹謗中傷だ。それこそ精神的に人を追い詰めるやり方で、人の心をすり減らす悪質な行為は、その人のネット利用を妨げる大きな障害になります。筆者も経験しているが、この時は明らかに相手の勘違いによる飛び火で生じた騒ぎだったものの、一時期はネット上で知り合った知人にまで被害が及んでしまったこともある。

警察に相談して、念のため誹謗中傷の記録を確認しておくようにと言われたが、こちらが相手にしていなかったらその分だけ、ネット上からの非難轟々と無視を決め込んだ姿勢に向こうがついに折れたことで収束した。

匿名性だからこそ起きてしまう問題、そしてそれを自分がしたと思わせないようにするために、インターネットで言いがかりに近い誹謗中傷を行う、そんな人もいる。中には中傷に収まらない、殺害予告といった脅迫めいたことをする人もいた。

防ぐためにも

お客さんのこうした行為で、最も被害を被るのは他でもない店舗だ。脅迫などの洒落にならない事態を引き起こしたアクセスが、ここから行われたと警察に尋問されれば、それだけで店のコンプライアンスが疑われます。警察には捜査による通信回線の記録を閲覧する権利があるため、個人の回線ではできないことをする人はインターネットカフェを利用していたケースも実際あったはず。しかしここで誰が利用していたかわからないと、店側の態度も問題になる。

同じ人間はまた訪れて、同様の手口を行うかもしれないとなれば、個人情報の提示を前提にした会員制にシフトしてもおかしくないのです。健全な利用が求められるはずのインターネットカフェも、匿名性が強すぎたことで犯罪が起きやすい現場になってしまった事実は、その歴史から見ても明らかだ。